予想以上の20億ポンドの財政赤字、英国経済見通しの下方修正で増す増税の可能性

概要

英財務相レイチェル・リーブスは、次回予算で予想外の200億ポンド規模の財政悪化に直面している。
財務責任局（OBR）が今後5年間の生産性成長率見通しを0.3ポイント下方修正する見込みで、これは2008年の金融危機以降の停滞を反映したものとされる。
この下方修正により、公的部門の純借入額は2029～30年度に最大210億ポンド増加すると推計され、労働党の「所得税・付加価値税・国民保険料を引き上げない」との公約が危機に瀕している。
リーブスはサウジアラビアでの講演で「政府の政策ではなく過去の低生産性が原因だ」と説明しつつも、経済成長を損なう措置は取らないと強調した。
一方、税収不足の補填策として高所得専門職への国民保険料引き上げ案も検討されており、財政再建と公約維持の両立が最大の課題となっている。

ポイント

1. イギリス政府は来月の予算で20億ポンド以上の財政赤字に対応する必要があり、所得税の引き上げが現実味を帯びている。
2. 英国の生産性予測が0.3%ポイント引き下げられ、2029-30年には財政赤字が21億ポンド増加する可能性がある。
3. レーブス財務大臣は過去の経済指標に基づく予測の見直しに不満を示し、成長促進策を強調している。

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