政治

ペルー農家がドイツ企業RWEを相手取り気候変動責任を追及する法廷闘争

概要

ペルーの農夫サウル・ルシアーノ・リウヤ氏の家が気候変動によって「具体的な危険」にさらされていると、裁判所での審理で明らかになった。リウヤ氏は、ドイツの石炭大手RWEに対し、アンデス山脈の洪水防止策への貢献を求める訴訟を2015年に提起した。彼の弁護士は、急速に溶ける氷河がもたらす極端な洪水のリスクが民法に違反すると主張している。

この訴訟は、下級裁判所で却下されたが、2017年にハムの上級地域裁判所が受理可能と判断し、化石燃料企業が地球規模の被害に対して責任を問われる可能性を示唆した。リウヤ氏の弁護士は「このケースは始まりに過ぎない」と述べ、他の類似の訴訟の先駆けになると強調した。

裁判では、リウヤ氏の住むフアラスの洪水リスクについて異なる評価が示された。専門家は、今後30年間にパルカコチャ湖の氷河湖の洪水が発生する確率を約1%と見積もり、気候変動の影響を適切に考慮していないと批判した。リウヤ氏は、RWEが地球温暖化に寄与した割合に基づき、地域の洪水防止策への貢献を求めている。

この訴訟は、気候変動による極端な天候に影響を受けた世界中の原告に道を開く可能性がある。RWEの弁護士は、民事裁判を通じての訴訟が気候危機の解決に寄与しないと主張したが、裁判官はその意見を退けた。判決は4月14日に予定されている。

ポイント

  1. ペルーの農家がRWEに対し、氷河の溶解による洪水対策への貢献を求めて訴訟。
  2. RWEは温室効果ガス排出の責任を認めつつも、個別の訴訟での責任負担に反対。
  3. この訴訟が気候変動による被害を巡る新たな法的道を開く可能性を示唆。

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参照元について

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