概要
ノボ・ノルディスクは、2025年の売上および営業利益の予測を再度引き下げ、株価は火曜日に20%以上下落しました。
体重減少薬「ウィゴビー」の製造元である同社は、米国の競合企業エリ・リリーとの競争の中で、肥満薬市場での競争力維持に苦しんでいます。
売上予測の引き下げは、2025年後半の成長期待の低下に起因しており、米国の肥満市場および糖尿病市場でのウィゴビーとオゼンピックの成長期待の低下が影響しています。
同社は2025年の売上成長率を8%-14%に見積もり、これまでの13%-21%から下方修正しました。営業利益の成長率も16%-24%から10%-16%に引き下げられました。
第2四半期および上半期の売上は前年同期比で18%増加し、営業利益はそれぞれ40%および29%の増加を記録しました。
株価は21%以上下落し、355.30デンマーククローネ(約41.21ポンド)となり、ノボ・ノルディスクの時価総額は2024年に欧州最大となりましたが、現在は半分以下に減少しています。
同社は新CEOとしてマジアー・マイク・ドゥースタールを任命し、営業成績の回復を図ることとなりました。
ドゥースタール氏は1992年にノボに入社し、国際事業担当副社長として、同社の中東および東南アジアでの事業を指導してきました。
新CEOの最も重要な課題は、最大の市場である米国における業績回復です。米国市場では、ウィゴビーに対してエリ・リリーの「ゼプバウンド」が今年100,000以上の処方箋を上回りました。
この時期、世界の製薬業界は、ドナルド・トランプ氏が米国に対する輸入関税の導入を示唆し、製薬会社に米国での処方価格の引き下げを求めるなど、困難な状況に直面しています。
ポイント
- ノボ・ノルディスクは2025年の売上高と営業利益予測を2回目の引き下げ、株価が大幅に下落。
- ウエゴヴィ(減量薬)の成長見通しが悪化、米国市場での競争が激化。
- 新CEOにマジアル・マイク・ドウスターダが就任、アメリカ市場での業績回復が急務。