セブン＆アイ、買収リスク回避へトップ交代と自力での企業価値向上を目指す

概要

セブン＆アイホールディングスは、カナダのコンビニ大手・アルメンテーション・クーチタードによる買収提案を拒否する方針を示しています。

経営陣の刷新を通じて企業価値の向上を図るため、現社長のいさか竜一を退任させ、外部のディレクターであるスティーブン・ヘイズ・ダカスを後任に任命する予定です。

この人事は、創業家が提案した8兆〜9兆円の経営陣買取（MBO）計画が資金調達に失敗したことを受けて、突然決定されたものです。

セブン＆アイ内には、クーチタードの買収提案に対する強い反発があります。MBOの断念後、企業価値を自身で改善する道を選ぶほかありません。

新たな社長に就任するダカスは、日本の流通業界での専門性を持つプロマネージャーです。彼は過去にユニクロを運営するファーストリテイリングや米ウォルマートの上級管理職を歴任しており、日本語に堪能です。

企業は近く、取締役会を開き、経営陣の選任や企業価値向上の具体策を決定する予定です。その際、米国の子会社の上場など具体的な施策も発表される見込みです。

しかし、経営陣が企業価値を上げられない場合、新たな買収リスクや投資ファンドからの強い要求が生じる懸念があります。創業家出身の副社長・伊藤純郎に対する不信感も広がっています。

ポイント

1. セブン＆アイは、カナダの企業による買収提案を拒否する方針。
2. 社長交代を通じて企業価値向上を目指すが、懸念も残る。
3. 新社長候補ダカス氏は、流通業界の専門家として期待されている。

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