米住宅販売増加と価格鈍化が示す市場回復の兆し

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概要

アメリカの中古住宅販売は7月に増加し、前年同月比で0.8%、6月比で2%の上昇となった。これは、住宅ローン金利の小幅な引き下げや価格の伸びの鈍化、市場に出回る物件の増加が背景にある。売上の増加により、2022年以来の売り手市場の低迷から徐々に回復しつつあるとされる。全国の中央値販売価格は前年より0.2%上昇し、422,400ドルとなったが、これは2023年6月以来の最小増加率である。それでも、この価格は過去最大の7月記録を更新している。住宅の購入意欲は、労働賃金の伸びと比較して価格の上昇速度が遅いため、わずかに改善されつつあるとローレンス・ユン氏は指摘する。一方、住宅ローン金利は昨週6.58%の10ヶ月最低に低下したものの、依然として高水準を維持している。市場在庫は増加し、7月末の未販売住宅数は約155万戸に達し、2020年5月以来最大となったが、コロナ前の2百万戸には届かない。売却期間も長びき、平均28日かかるなど、買い手優位の環境が続く。価格の引き下げやインセンティブも見られ、買い手にとっては条件が改善されつつある。ただし、依然高水準の金利と価格上昇による購買力の制約は続いており、市場の回復には時間を要すると見られる。