大阪万博の経済波及効果、3兆円超も観光振興には限界

概要

2025年の大阪万博は、経済効果が3.05兆円に達するとの予測が出され、経済成長の種を撒いたとされる。しかし、その恩恵は会場周辺以外には広がりにくかったとの民間シンクタンクの報告がある。アジア太平洋研究所によれば、万博の訪問者消費は会場内外で1兆円を超え、製造業や雇用にも好影響を与えたとされる。

しかし、予測された3.37兆円には届かず、地域観光の促進を目指した「グレーター万博」の構想は実現しなかった。万博の来場者は2500万人を超え、消費額は大阪府民が平均13,162円、西日本の住民が19,414円、その他の地域の住民が59,025円で、外国人観光客は148,430円に達した。

会場内外での総消費額は1.04兆円で、原材料や食材購入による波及効果は1.64兆円と推定される。一方、会場建設や運営費を含む関連事業の総費用は1.41兆円に達している。マスコットキャラクター「ミャクミャク」の人気でグッズ売上は好調だったが、経済効果は大阪府に集中し、広域観光への波及は難しかった。

ポイント

1. 大阪万博は経済波及効果3.05兆円を生み出し、成長の種をまいたが、恩恵は会場周辺に限られた。
2. 訪問者支出は1兆円を超え、広範囲な業界に良い影響を与えたが、地域全体には広がらなかった。
3. 来場者の支出は、地域別に大きな差があり、大阪府外からの訪問者は特に高額な支出を示した。

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