経済

米国の貿易赤字が過去最大の記録を更新、輸入急増の背景とは

概要

2025年3月の米国の貿易収支は、輸入の急増とともに史上最高の1404億ドルに達した。
これは前年同月の68.6億ドルと比較して約2倍の拡大を示している。
輸出は2785億ドルに対し、輸入は4190億ドルとなり、Februaryからそれぞれ5億ドルと17.8億ドル増加した。
特に消費財や医薬品の輸入が著しく増加し、医薬品は前年比で209億ドル増え、主にアイルランドからの輸入だった。
これはトランプ大統領による関税引き上げの前倒し策に備えた動きとみられる。
また、コンピュータや自動車部品などの資本財も増加した一方、鉄鋼や原油の輸入は関税の影響で減少した。
サービス輸入も旅行などで減少している。
米国は長年にわたり輸入超過状態にあり、トランプ政権の関税措置はこれを是正し、国内製造業を再活性化させ、税収増を狙う狙いだ。
しかし、コスト上昇に伴う物価高や企業の経営負担増は、経済全体に負の影響を及ぼす懸念もある。
輸入の急増は、企業が関税発動前に大量の国外調達を急いだ結果と考えられ、3月の耐久財新規受注は9.2%増の315.7億ドルとなった。
この結果、2025年第1四半期のGDPは0.3%のマイナス成長を記録し、過去3年で初の減少となった。
輸入の急拡大は貿易戦争と関税の不透明感による一時的なものであり、第二四半期には反動的な縮小が予想されている。

ポイント

  1. 3月の貿易赤字が過去最高の140.5億ドルに達し、前年同月の68.6億ドルから倍増。
  2. 消費財と特に医薬品の輸入が急増し、企業は関税導入前に在庫を積み増し。
  3. 新たな関税がビジネスコストを押し上げ、米国経済成長を鈍化させている。

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