ブラジルコーヒー価格上昇で世界の焙煎業界が値上げ圧力に

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概要

ブラジルのコーヒー企業である3 CoracoesとMelittaが、ウクライナ危機や気候変動、原料コーヒー豆の価格高騰を背景に、商品価格を引き上げる措置を取ったことが明らかになった。
3 Coracoesは、2023年9月1日から焙煎・粉末コーヒーの価格を10%、インスタントコーヒーを7%引き上げた。
一方、Melitta South Americaは同日、価格を15%上げたと述べている。
これらの値上げの背景には、ブラジルの悪天候による作柄不良や、米国の輸入関税引き上げが影響している。
特に、アラビカ種の原料価格は今年20%以上上昇し、昨年は70%上昇したと報告されている。
これは、ブラジルの収穫不足と世界的な供給逼迫によるもので、ロースト・粉コーヒーのコストの約40%は原料価格に依存している。
過去には2022年12月と2023年1月に価格を10〜11%引き上げており、3 Coracoesはその後も2023年3月に14.3%値上げした。
また、Melittaは昨年12月に25%の価格増を実施し、一時的な値下げの後、今後も値上げの圧力が続いている。
しかし、インフレやコスト上昇を背景に、消費者は価格上昇に抵抗し、安価なスーパーやブランドに流れる動きが見られる。
こうした中、今後もコーヒー価格は上昇圧力にさらされ、ロースターは収益確保のため価格改定を余儀なくされる可能性が高い。