テスラ欧州販売急落　新展開と政治的影響が波紋

Contents

概要
ポイント
詳しい記事の内容はこちらから
- 参照元について

概要

トランプ大統領への支持表明を続ける一方、テスラの欧州での電気自動車販売は2025年第一四半期に大きく落ち込み、販売台数は前年比45％減の36,000台を下回ったと欧州自動車工業会が報告した。
特に3月には36％の減少を記録し、主要自動車グループ中で最大の売上減少となった。
この背景には、マスクCEOがトランプ政権下にあたって導入した公共サービス削減に反対して、欧米でのショールームに対する破壊行為やボイコット運動が拡大したことがある。
また、Teslaは第1四半期の純利益が71％減の4億0900万ドルと発表し、販売減少と政治情勢の変化が需要に悪影響を与えていることを示した。
収益も9％減の193億ドルにとどまり、経営環境は厳しい状況にある。
マスク氏はトランプ政権での活動を縮小し、6月以降はテスラに専念すると表明している。
一方、トランプ氏の貿易政策では、25％の関税導入により自動車産業が不安定化し、テスラも供給網やコスト構造に悪影響を受けているとの見方も出ている。
同時に、分析家は車種ラインナップのやや停滞も課題と指摘している。
それにもかかわらず、テスラは2025年前半により手頃なモデルを含む新車の発売計画を進めている。
EUの主要国では電気自動車の販売が増加しているものの、全市場に占める割合は15％とまだ低く、2035年の化石燃料車廃止目標に対する消費者の受容は遅れている。
EUの脱炭素化政策の遅れや高コスト、競争激化により、業界は危機に直面しており、消費者心理の改善やインフラ整備の充実が急務とされている。
マスク氏は長期的な展望でテスラの成長領域としてロボティクスや自動運転、AIを強調している。